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雪景色   (ラビリナ)

繋いだ手は、少し指先が冷たかった。
細く白い指先はほんのり桜色に染まり、呼吸する度に白い息が澄んだ空気に溶けてゆく。
「…あぁ…」
頬を伝ってゆく、溢れ出る涙が、嫌にぬるい。
「(だいじょうぶ)」
笑みを称えた、彼女の唇が紡ぐのは、
彼女自身に対する言葉か。
僕に対する気遣いのそれか。
「(だいじょうぶ)」
僕らが佇むのは血の海の底、けれど『絶望の淵』と呼ぶにはまだ甘い。
「    、」
彼女の名を呼んだ。
声にはならなかった。
けれど彼女はうっすらと瞳を開いて、
「(…ラビ)」
偽りの僕の名を、その美しい唇に。

彼女の艶やかな、真っ赤な唇が、
黒く、闇に吸い込まれた時、
彼女の時が止まったと同じく、
何故か、何故か僕の涙も、止まった。


【傷ついていた?】
【彼女も】
【僕自身も?】
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榎並緋菜

Author:榎並緋菜
大阪府出身。学生。
『D.Gray-man』をはじめとするWJ系中心に二次創作小説を書く予定。

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